フランス語の関係代名詞(les pronoms relatifs)を説明していきます!
英語でいうwho, which, whereにあたるものです。
フランス語の関係代名詞には2つの形があります。この点が英語とは大きく違うところです。
他の代名詞については、下記のリンクからご覧下さい!
単純形と複合形
単純形とは、関係代名詞そのままの形です。
複合形とは単純形の関係代名詞と前置詞が組み合わさった形です。
- 単純形:qui, que, dont, où
- 複合形:前置詞+qui, lequel, quoi, où
※lequelの場合は性数変化し、前置詞がàとdeの時は形がauquel, duquelのように変化します。
後ほど詳しく説明します。
単純形の関係代名詞
qui
関係代名詞quiは、主語(人や物)が先行詞の時に使います。
La personne qui a acheté ce livre est un professeur.
この本を買った人は教師である。
主語はla personneなので先行詞は人になります。
que
関係代名詞queは、直接目的語(人や物)が先行詞となります。
Mon ami que je connais depuis l’école maternelle habite à Paris.
幼稚園から知っている私の友達はパリに住んでいる。
直接目的語はmon amiなので先行詞は人になります。
dont
関係代名詞dontは間接目的語を先行詞としますが、いくつかパターンがあります。
- 動詞に前置詞deが付く場合→de+関係代名詞が合わさってdontになる
- 名詞や代名詞を先行詞とし、所有(whose)の役割を果たす場合
- 数量を表す単語を先行詞とし、その一部を指す役割を果たす場合
J’ai vu le film dont ma collègue parlait.
私は同僚が話していた映画を観た。
パターン①です。
parler de〜の前置詞deと複合形の関係代名詞quoiが合わさってdontになっています。
Cette fille dont ses parents sont célèbres parle l’anglais et le français.
両親が有名なこの女の子は英語とフランス語を話す。
これはパターン②になります。
この場合、女の子の両親が有名ということで、所有や所属を表す意味でdontが使われています。
Nous sommes quatre dont deux sont des enfants.
私は4人でうち2人が子供です。
これがパターン③です。
où
関係代名詞oùは場所・時の間接目的語が先行詞となります。(whereやwhenと同じ役割)
Tu as visité le pays où j’y habitais jusqu’à l’année dernière.
あなたは私が去年まで住んでいた国を訪れた。
C’était un matin où il faisait chaud et humide quand nous sommes allés à la mer.
私たちが海に行った日は、暑くて湿っていた朝だった。
このように場所と時どちらでも使える関係代名詞は便利ですね!
複合形の関係代名詞
前置詞+qui
前置詞+quiは人が先行詞の時に使います。
Je connais l’homme à qui il parle.
私は彼が話してかけている男を知っている。
前置詞+lequel
物が先行詞となる時、前置詞+lequelを使います。
注意が必要な点が、lequelは先行詞に合わせて下記の通り性数一致することです!
- 単数形:lequel(男)、laquelle(女)
- 複数形:lesquels(男)、lesquelles(女)
さらに、前置詞がàとdeの時は縮約形になります。(単数形女性形を除く)
C’est l’adresse à laquelle je dois écrire un e-mail.
私がメールしなければならないアドレスです。
<前置詞:àの場合>
単数形:auquel(男)/ à laquelle(女)
複数形:auxquels(男)/ auxquelles(女)
<前置詞:deの場合>
単数形:duquel(男)/ de laquelle(女)
複数形:desquels(男)/ desquelles(女)
前置詞+quoi
quoiは事柄に対して使います。「感じていること」「思っていること」のように「〜こと」と訳せるケースです。
Je n’ai aucune idée à quoi elle pense.
私は彼女の考えていることがさっぱり分からない。
前置詞+où
単純形と同様、oùは場所や時が先行詞となります。
Kyoto jusqu’où il va aller la semaine prochaine, est l’ancient capital du Japon.
彼が来週行く京都は、日本の昔の首都です。
まとめ
最後にフランス語の関係代名詞を学習する上で重要なポイントをまとめておきます。
先行詞が主語 | 先行詞が直接目的語 | 先行詞が間接目的語 |
qui | que | dont / où |
- フランス語の関係代名詞には単純形と複合形の2種類ある
- 単数形はqui, que, dont, oùの4つ(先行詞については上の表を確認)
- 複合形は前置詞+qui, lequel, quoi, oùの4つ
- lequelは性数一致する
- à laquelle, de laquelle以外は縮約形となる
関係代名詞が使えるようになれば、読み書きできる文章の幅も広がりますので、ぜひこの機会に身につけてみて下さい!
練習問題
次の文を適切な関係代名詞を用いて一つの文にしてみて下さい。
① Je vais déménager à Paris. Je vais étudier la science politique là-bas.
② Elle a une amie gentille. Ses parents sont des médecins.
③ Nous avons acheté une table. Nous allons prendre le petit déjeuner sur cette table.
解答
① Je vais déménager à Paris où je vais étudier la science politique.
→私は政治学を学ぶためにパリに引っ越します。
② Elle a une amie gentille dont ses parents sont des médecins.
→彼女には、両親が医者である親切な友達(女性)がいます。
③ Nous avons acheté une table sur laquelle nous allons prendre le petit déjeuner.
→私はその上で朝食を食べるためのテーブルを買いました。